Memories of 70's Hits |
1800〜2000円もするLPを買うなんてとんでもない。ラジオ(当然AM)の洋楽チャート番
組にかじりつき、吟味に吟味を重ねた末、やっと手に入れた1枚400円のシングル盤。
1枚1枚が宝石のように大切に思えたものでした。
そんな思い出のヒット曲の数々をご紹介しましょう。
喜びの世界/スリー・ドッグ・ナイト
71年6月〜71年7月の大ヒット!
※チャート・ランキングはChifumiさんのHP「オール・ジャパン・ポップ20」で。
ジャケットにも書かれているとおり
全米第1位の座を6週連続で獲得した大ヒット曲です。
当時、日本でも大ヒットし、2002年には竹内結子さん主演の
TVドラマ「ランチの女王」の主題歌にも起用され評判を呼びました。
スリー・ドッグ・ナイトは3人(ダニー・ハットン、チャック・ネグロン、コリー・ウェルズ)
のヴォーカリストをフィーチャーした7人編成のバンドで、69年から76年
に解散するまで、全米トップ40になんと21曲をチャート・インさせ、
内10曲はトップ10を獲得したダンヒル※・サウンドを代表する
スーパー・グループです。
※ルー・アドラーが65年に創立したレーベル。いきなりバリー・マクガイアの
「明日なき世界」の全米bPヒットを生み、その後もママス&パパス、グラス・
ルーツといったフォーク・ロックの名グループを輩出した名門レーベル。
66年にABCに売却されました。
The Complete Hit Singles UTV 2004年 |
1.One #5 2.Try A Little Tenderness #29 3.Easy To Be Hard #4 4.Eli's Coming #10 5.Celebrate #15 6.Mama Told Me (Not To Come) #1 7.Out In The Country #15 8.One Man Band #19 9.Joy To The World #1 10.Liar #7 11.An Old Fashioned Love Song #4 12.Never Been To Spain #5 13.The Family Of Man #12 14.Black And White #1 15.Pieces Of April #19 16.Shambala #3 17.Let Me Serenade You #17 18.The Show Must Go On #4 19.Sure As I'm Sittin' Here #16 20.Play Something Sweet (Brickyard Blues) #33 21.'Til The World Ends #32 ※順位はポップ・チャート |
スリー・ドッグ・ナイトの一番の功績はやはり 当時まだ無名だったニルソン、ポール・ウィリアムス、 ロジャー・ニコルズ、ローラ・ニーロ、ランディ・ニューマン レオ・セイヤーといった、そうそうたる実力派アーティストの曲を 次々と取り上げ、彼らにスポットライト当てたことにつきると思います。 本作はTop40入りしたヒット曲21曲を全て収録した ベスト・アルバムの決定版です。 (管理人も発売されているのを最近知り速攻で購入。) 「One」はメランコリックなメロディが素晴らしいニルソンの作品。 個人的にはスリー・ドッグ・ナイトの曲の中でも5指に 入る好きなナンバーですね。 「Easy To Be Hard」はガルト・マクダーモットが手がけた ミューカルの名作「ヘアー」からのナンバー。全米第4位。 「Eli's Coming」は97年に49歳の若さで他界した、 天才アーティスト、ローラ・ニーロの傑作ゴスペル・ソング。 スリー・ドッグ・ナイトのコーラスが熱い! 「Mama Told Me」は初のbPソング。 当時日本でもヒットしましたが、どこがいいのかさっぱり理解 できなかった作品。でも今聴いてみると本当にいい曲ですね。 ランディ・ニューマンの作品。 「Joy To The World」の邦題はもちろん「喜びの世界」。 冒頭に書いたように6週連続全米第1位を獲得。 全米だけでも800万枚以上のセールスを記録した スリー・ドッグ・ナイト最大のヒット曲です。 作者はカントリー系シンガー・ソング・ライターの ホイト・アクストンですが、意外なほどポップなナンバー。 元祖パワー・ポップといってもいいような作品です。 「Liar」は元ゾンビーズのロッド・アージェントが結成したバンド、 アージェントの主要メンバー、ラス・バラードの作品です。 サビのコーラスで「ライアー!」とシャウトするところが異常にカッコイイ! 彼らのヒット・シングルの中でも最もロックぽいナンバー。 「An Old Fashioned Love Song」は個人的には スリー・ドッグ・ナイトのベスト・ソングです。 なぜ全米チャート1位を獲得できなかったか不思議でなりません。 作者はカーペンターズに数々の名曲を提供した ポップスの職人ポール・ウィリアムス。ほんとにいい曲書きます。 「The Family Of Man」は全米12位と大ヒットには 至りませんでしたが、ポップなメロディが素晴らしい名曲。 こちらもポール・ウィリアムスの作品。 「Black And White」は通算3曲目のbPヒット。 人種差別反対を歌ったナンバーですが、バックに子供達 のコーラスをあしらった微笑ましい曲! 作者は無名のデヴィッド・アーキン。 「Shambala」は70年代スワンプ・ロック・シーンの陰の 立役者、ダニエル・ムーアの作品です。 ファルセットを効かせたハーモニーが印象的なポップ・ナンバー。 「The Show Must Go On」はスリー・ドッグ・ナイトとして 最後のTop10ヒットとなったナンバーです。 全英第2位を記録したレオ・セイヤーの名曲のカバー。 このスリー・ドッグ・ナイトによるバージョンではオリジナル より断然力強いヴォーカルを聴くことができますが、 個人的にはレオのひなびたバージョンも大好きですね。 シルバー・バード The Show Must Go Onを収録したレオ・セイヤーのデビュー盤。 |
バンド内の意見のくい違いから76年に解散した スリー・ドッグ・ナイトですが、81年に再結成。 ヒット・チャートには無縁ながら、現在でも元気に全米各地を サーキットし、オールド・ファンを大いに喜ばせています。 オフィシャルサイト |